グリーンシート市場とは
グリーンシート市場とは、
日本証券業協会が1997年(平成9年)に
未上場中小企業のために開設した証券市場のことです。
米国の店頭市場「ピンクシート」に倣ってつけられました。
従来、未公開の株式は、ベンチャーキャピタルなど一部の
機関投資家を除いては、一般投資家は投資できませんでした。
投資家が多大なリスクを負うことになるかも知れない
未公開株式への投資勧誘は、日本証券業協会の自主ルール
によって禁止されていたのです。
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しかし1996年(平成8年)以降、赤字の企業でも
東証マザーズや大証ヘラクレスなどの新興市場で
上場できるようになるにつれ、さらに小型の企業にも
資金調達への道を!という声が強くなり、1997年(平成9年)、
適切な情報開示(ディスクロージャー)が行われている
銘柄を「店頭取扱有価証券」と定義し、証券会社による
投資勧誘を解禁しました。
証券会社が投資勧誘を行うものを
「グリーンシート銘柄」といいます。
グリーンシート市場には、これまでの証券市場には
見られなかった3つの大きな特徴があります。
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1つ目は発行市場中心の市場であることです。
従来の株式の売買である流通市場中心ではなく、
新規に株式を発行し、直接金融で資金を調達
してもらおうという狙いです。
2つ目は、若い企業を育てよう!という機運が
投資家にあることです。
現在の大企業も、始まりは一ベンチャー企業でした。
未来のホンダ・ソニーを株主となって応援する!
という土壌を育んで行くことが大切です。
3つ目は公認会計士など会計専門家の活躍の場が
広がるということです。
グリーンシート市場は規模が小さい企業が多く、
社内管理体制の整備も不十分なため、
質の高いディスクロージャーは専門家に任せ、
投資家が投資しやすい環境を作るのに一役買っています。
またグリーンシート市場は、登録廃止となった銘柄の
流通市場としての役割もあります。
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