インセンティブプランとは
インセンティブプランとは、
役員や従業員に刺激を与え、動機付けを行うことによって
社員の働く意欲を高め、会社の業績向上を図ろうというものです。
企業・会社というのが利益を追求する組織である以上、
そこに能力主義、成果主義が存在するのは、当然かもしれません。
優秀な人材を引き寄せ引き止め、能力を開発・活用しそして、
能力が及ばない社員には…
円満退社してもらう…。
少し厳しいようですが、効率的な経営を求められる企業にとって、
押し寄せる経済グローバル化の時代を生き抜いていくには、
能力主義・成果主義の考え方は不可欠なのです。
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優秀な人材を引き止めておくための
一番分かり易い制度が報酬制度でしょう。
会社業績連動賞与や個人業績連動賞与(ボーナス)、
社員持株会や確定拠出年金、確定給付年金などの福利厚生、
株式の付与として、第三者割当増資、オーナー株式の譲渡、
新株予約権の付与としては、ストックオプションがあります。
※従来インセンティブプランの一つとして
成功報酬型ワラントというのも利用されていましたが、
平成14年4月の商法改正により、規制緩和が施された
ストックオプションの影に隠れる形となりました。
成功報酬型ワラントとは、
一旦会社が新株予約権付社債を発行した後に
新株予約権(ワラント、新株引受権ともいう)部分を買い戻し、
これを社員に付与するというものです。
擬似ストックオプションなどと呼ばれたりしています。
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珍しいところで、レストリクテッドストックというのもあります。
レストリクテッドストックとは、「restricted」に限られた、
白人専用の、狭い、部外秘の という意味があるように、
主に役員(エグゼクティブ)を対象とした株式譲渡です。
株式を貰い受けてからおよそ二年間は売却できないなど、
厳しい制限が付けられています。
ファントムストックというのも面白い制度です。
実際に株式が発行されることはなく株の配当にあたる物を、
ボーナスとして受け取る仕組みです。
未公開会社の間で、株式報酬を真似るために利用されています。
自社株連動型報酬ともいいます。
株式購入プランでは、社員は給料天引きを通して
自社株を割引価格で購入することができます。
ストックオプションと同様に税制上の優遇措置を受けることができ、
国税庁(IRS)の提示する要件に適合する株式購入プランは、
従業員株式購入プラン (ESPP、
Employee Stock Purchase Plans)と呼ばれています。
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ストックアプリシエーションライト(株式評価益権、SAR、
Stock Appreciation Right)というのは、
ある一定期間の会社の株式価値に基づいて社員に報酬するという、
会社による誓約です。
ファントムストックと似ていますね。
ファントムストックと同じで、
SARは実際に株式を所有するのではなく、
社員は何かを手に入れるためにお金を出す必要はありません。
この先も、優秀な社員を確保・維持していくために、
様々な報酬制度が出てくると思われます。
次に、インセンティブプランの中でも最も効果が高いと言われている、
ストックオプションを見ていきましょう。
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